9.インターネット環境の普及/見ているのは、私達だけではない


ここで確認しておくべき事は、今はパソコンは一人一台ある時代だという事です。
私達同類だけがネットをしているわけではありません。

いくらでも例はあるんですが、一番具体的な例を挙げましょう。

とあるウェブラジオで某男性声優が「自分の名前をネットで検索してみてる」と発言した事があります。

誰でも一度はやってみる事ですよね。同じ名前の人はいるのかな、とか、あまり考えずに検索する人もいるでしょう。きっとそれくらいの事は、誰でもやってみる事です。

そして提供者はいつだって誰だって感想を知りたいものです。皆さんも掲示板やメールで自分の作品の感想を貰えたら、嬉しいですよね。同じ事です。

しかし、ここでもし、検索避けタグをつけていない[声優ナマモノ同人]サイトがヒットしてしまったらどうなるでしょうか。

結果は一目瞭然ですよね。バレるどころか、怒る人もいるでしょう。いないのがおかしいくらいです。


ここで問題なのが、私達声優ファンのサイトは大体にして”キャラクターのカップリングを役者名変換”していたり”声優ナマモノ同人サイト”なのが現状だという事です。

私達ファンサイトに定まった規則が無いから、声優がその現状を簡単に知る事が出来るんです。


さて、ではその情報を得る事の出来るメディアとは一体どこの事を指すんでしょうか。


テレビや雑誌だけではなく、インターネットもまた、メディアです。そして誰もが発信者になれるのが、インターネット上です。

大事なのは、このネットワークの中であなたが何らかの形で発信者となったときのことです。

ウェブサイト、ブログ、掲示板でのひとこと。携帯電話でもインターネットが出来る時代です。いつでもどこでも気軽に見る事が出来、書き込む事が出来ます。しかし、それがメディア上である限り、その情報は全世界に公開されていることになります。
自分や仲間だけじゃない他人。つまり同じファンだけではない、関係者も、もちろん本人も、あなたの発信した情報に辿り着く可能性を含んでいます。


誰もが気軽に見て書ける、そんな今だからこそ、言葉一つの責任について考えてみましょう。


それでは、本人にばれてしまう可能性があるという具体的な例を出します。

声優ではありませんがその業界の人であり、同時にメディア上の人でもある、多種多様な活動をなさっているCさんがいます。Cさんはメディア上の人ですがファンと分け隔てのない交流を進んで行う方で、良かれと思ってこちら側を向いてくれている方です。

私の知人は声優ナマモノサイトを運営しつつ、Cさんのファンでもあり、Cさんのゆるい捏造イラストなども描いていました。

Cさんは自分達のウェブラジオもやっていて、知人はラジオにメールで投稿していました。
また、Cさんは個人のサイトを運営していて、知人はCさんのブログにコメントもしていました。

ある日、Cさんのブログで知人が書いたコメントへのCさんのレスを見ると「サイト見てますよ」と書いてありました。

これは一体どうした事でしょう。
知人が持っているのは音楽情報用のお絵かき掲示板か、本サイトである[声優ナマモノサイト]だけです。

まさか[ナマモノサイト]がバレているなんて事ある筈が、と知人は”Cさんの勘違い”だと思っていました。

そしてある日、知人は彼らに関してのとある悩みを自分の日記で書いてしまいました。

すると、なんと知人のサイトの掲示板にCさん本人からフォローの書き込みがありました。

ここで一番重要なことは、Cさんは決して他意があるわけではなく、純粋にファンに歩み寄りを見せてくれているだけだという事です。それは本当に、とても嬉しい事です。しかし、関係者・本人にバレてはならないのがナマモノ同人の鉄則です。
知人は悩んだ挙句、Cさんの書き込みを削除し、Cさんのサイトの掲示板に改めてお詫びと御礼の書き込みをしました。


何故Cさんは知人のサイトを見つけることが出来たのか。それはこのような簡単な流れです。

Cさんは自分のユニット名や自分の本名を検索した

ヒットしたページの中に知人の[声優ナマモノ同人]サイトをみつけた

サイトに書いてあるメールアドレスとラジオに投稿しているメールアドレスが一致した

ここが知人のサイトであると確信した


知人の失敗点は、ただ検索避けタグを入れていなかっただけのことでした。

もし運営しているサイトが[声優ナマモノ同人サイト]でなかったら、本人からの書き込みは純粋に、嬉しいものです。BLの同人サイトであり、ナマモノサイトであるから、関係者・そして本人には見られてはならない。


後ほど詳しくお話ししますが、なぜ、本人・事務所・関係者にバレてはいけないかというと、タレントの勝手な二次創作というのは肖像権・パブリシティ権の侵害であり、本人や事務所側に訴えられたら、私達が裁判で負ける罪だからです。


そしてこれを怠ると、ここまで書いてきた一連の”本人への直接的被害の騒動”をまた起こしかねないのです。
隠すというのは”うっかりサイトに来てしまった何も知らない子を誤解させない為”であり”声優本人の為”であるという、私達の責任作業なのです。


>>ここで”声優とアニメーション業界とコミックマーケットの関係性”という疑問項を作りました。
直接的な関係はあるのですがいまいちはっきりいえない部分があるので、とりあえずここにリンクします。



[12/16追記]

頭を抱えている方もいるようなので、私の意見を一つだけ追記させて頂きます。

ここにある文章のすべては、決して皆さんの発言の自由を奪うために書いたのではありません。そして”全員同じになろう”と言っているわけでもありません。

私がオフライン・オンライン共に一番大事だと思うのは、”自分の意志への自覚と自信”です。”自分らしさ”です。貴方の中の”自分の意見の根拠”を今の自分なりに自信を持って提示出来れば、それで良いんだと思います。勿論、頑固であればいいと言うわけでも無いと思うんですが、譲る瞬間と譲れないものを使い分ける優しささえあれば、こだわりも格好良いと思います。

私達はまだまだ発展途上です。色々なことを試し、もっと広い視野で世界を見る事が出来、自分が一番好きな道を選び出せる筈です。

短いですが、これを追記とさせて頂きます。