2.キャラクターのカップリングを役者名変換する際の誤解


ボーイズラブドラマCDのカップリング表記や、アニメのキャラ同士で想像したカップリングを簡単に役者名で例えて境超えすると、全体が無意識に勘違いする可能性が高まっていると思います。


自分は区別してる。大丈夫だと思う方が多いと思います。実際そうだと思います。
でもあなたのサイトにもきっと更新を楽しみにしているお客さんがたくさんいる事でしょう。
少し思い出してみてください。
受け手によって誤解されるような文章は書いていませんでしょうか?

サイトのお客さんが自分よりも若く、影響される事が多い場合、それを真似る傾向があると思います。
真似る事は決して悪い事ではありませんが、これが無意識の勘違いを生んで、情報とイメージにズレを生じさせているのではないかと思うんです。


あなたの書いた面白い文章や妄想を読む若者は、”面白さ”や”楽しさ”を倣います。勿論全員ではありませんが、その倣い方は表面的なものが大多数だというのに、それを”ファンとして正しい姿勢”だと意識付けてしまう可能性が非常に高いです。正しさなど本当はありません。ですが、分別の度合いによって”より悪いケース”を生み出す可能性が高いんじゃないでしょうか。真似るという行為自体は問題ないんですが、情報が二次化、三次化する程にだんだんと、さっき言った「無意識の勘違い」が行われる可能性が高いと思うんです。

ここで肝心な事は、必ずしも「好き=話題にする=自然と同人ネタや笑いにしてしまう」だけで動くのをファンだとも呼ばないという事です。それは言い方や影響力一つで、最終的に誰を一番攻撃しているか。誰が一番苦悩し、傷ついているのか。もう一度一緒に考えてみませんか?


誰よりも一番傷つくのは、いつだって当事者ですよね。


一体この一連がどのように本人にまで影響するのか。

なんと恐ろしい事に、
勘違いしたファンが声優本人に”直接”精神的被害を与える事件が、実際にあるんです。

これは次のページの「ボーイズラブドラマCDでキャラクターを演じる声優がファンから受ける被害」で詳しくお話します。読み進めていけばすぐ辿り着きますが、リンクしておきます。



昔はボーイズラブ作品に出る事で”キャラと役者自身のイメージのシンクロ”が起こっていたと思います。

しかし今現在は、アニメで演じたキャラをカップリングにされるだけでさっきのように役者名表記になり、新しい場所で役者同士が”ボーイズラブ”扱いされているように見えるんじゃないかと思います。

確かに、自分が書いた日記のネタやその他の情報で勘違いをして、更に妄想を膨らませたファン(の一部)が行うことまでは責任持てません。ですが、一人一人のあと少しの心遣いで何か変わるかもしれません。
一緒に、ファンから少しずつ変わっていきませんか?





3.どうやって最悪の事態を回避するか/最低限今すぐ出来る事


うっかり誤解してしまう一部のファンや、本人達の為にも、どうか、
二次元キャラカップリングを役者名で言わないよう気をつけて頂けないでしょうか。


たとえば、

ナマモノのつもりではなく、BLを聞いて「櫻井は受けでも攻めでも良し」「鈴受けモエスw」というような発言など、最近は二次創作系サイトでもよく見かけます。他にも、ナマモノカップリングのつもりじゃなく櫻井さんと鈴村さんの二人がいる状況を「サクスズ」と指すような事です。

その言い方は確かに間違っていないと思います。愛称や役者表記ですもんね。私もそう言う時期がありました。


ですがこれが無意識の情報のズレを生み、男性声優界の、ひいてはその周りの業界の歯車を少しずつ狂わせているのではないかと思っているんです

全体がボーイズラブというカテゴリに、麻痺してきている気がするんです。

もしかして歯車が狂ってきたのではなく、”そういう時代になった”だけなのかもしれないんですが…


純粋に、BLCDそのものもしくは原作ファンの方々もいらっしゃるでしょう。
そこで例えば「櫻井の攻めは苦手だ」あるいは「鈴村の受け演技が素晴らしい」などと言う場合。他意はありませんよね。単なる役者(の演技)に関する感想・批評です。

しかし、ここで問題にしているような役者名表記がナマモノに繋がりうる現実。やはりこのような発言も例外ではないと思っています。

発言を控えろと言っているのではありません。
発言する人の中に、一連の問題意識があるかどうかだと思います。

上記の文章をただ脈絡なく載せた場合。感想の中の一文章の場合。

読んでいる方の思考を思わぬところとリンクさせてしまう爆弾にならないように。
相応の配慮を心がけるだけでも、伝わるものは違うと思います。


勿論、慣れれば慣れるほど、自分の日記やサイトを”見ている人”の事をおざなりにしてしまいがちなのも分かります。だって書いてるのは”自分の日記”なんですから。インターネットは娯楽だから、自分の日記くらい制御なく書きたいものです。

ですがこれからは、上記の事を少しだけ気をつけてくれたら、と願っています。


それを当たり前にしないように。簡単にこちら側に来られるようにしないように。

三次元ナマモノ同人は二次元より「一歩奥」で「凄い」のではなく、「特殊で異例」であると理解して貰う為に。



 流行や情報は私達”消費者”から来るものでもあると思います。最近は声優も普通のテレビ番組に出たり、ヴェネチア映画祭に呼ばれて報道に囲まれる時代です。声優誌は数を増やし、人によっては”イケメン声優”などという取り上げ方をされています。そして今度はその情報を得た私達の反応や話題性も、大きくなればなるほど自然と業界の耳にも届く時代です。だからこそ私達ファンはもう少し慎重に、好きな声優を思いやれるんじゃないかと思っています。

 アニメや演技の批評や駄目出しをするなとか、笑いのネタにするなとか言っているわけではありません。どれもこれも、”自分の意見”として成立していて場所さえ見極めれば大事なものです。ただ、消費者である以上にファンであるなら、こちら側にもそれ相応の態度が大事だと思うんです。
相手は二次元のキャラクターではなく、同じ人間です。そして私達もまた、人間です。